茨城県東茨城郡大洗町の太平洋に面した丘の上に鎮座する「大洗磯前神社(おおあらいいそさきじんじゃ)」。
神社への参拝をされる方が多いスポットですが、実は“神々しすぎる絶景パワースポット”としても有名です。
それが、大洗海岸の岩礁に立つ「神磯の鳥居」。
この鳥居越しに拝む日の出、朝焼けが、息をのむほどの美しさの絶景なのです。
おすすめの絶景スポット「大洗磯前神社 神磯の鳥居」を日の出時間なども併せて紹介します。
大洗磯前神社「神磯の鳥居」で日の出の絶景
茨城県東茨城郡大洗町の神々しすぎるパワースポットが、この「神磯(かみいそ)の鳥居」です。
「神磯の鳥居」は、神様が降り立った聖地であり、大洗磯前神社の発祥にかかわる大切な場所です。大洗磯前神社の目の前の海の岩礁に立っています。
波の音が聞こえて来ると同時に、海岸に立つ鳥居が目に入る。ゴツゴツした岩礁と白波。そこに白い鳥居が佇んでいます。
岩に当たる荒々しい波音と引き波のちょっと穏やかな音が交互に聞こえてくるので、ぼーっとここで見ていられる。そんな場所です。
施設情報
神社名 大洗磯前神社
所在地 茨城県東茨城郡大洗町磯浜町6890
授与所 9:00~16:00
参拝時間 参拝自由
TEL 029-267-2637
公式サイト http://oarai-isosakijinja.or.jp
「神磯の鳥居」の絶景を写真で紹介
こちらは夜の神磯の鳥居ですね。星空と鳥居が幻想的。ポポーさんが撮影された写真です。(ACフォトより)
赤く染まった朝焼け。恵藤さんが撮影された写真です。(ACフォトより)
こちらも朝焼けの神磯の鳥居ですが、絵画のような写真。keisuke3さんが撮影された写真です。(ACフォトより)
みなさん幻想的で本当に美しい写真を撮影されています。
神磯の鳥居で日の出を見られる時期と時間
初日の出など冬の時期は6時台が日の出時刻。夏の時期は4時半〜5時です。
朝焼けが見られるのは日の出から30分~1時間ほどになります。
朝日が昇る前も素晴らしい景色を見ることができるんです。
日の出前の「ブルーアワー」です。空が濃い青に染まって美しい。幻想的な雰囲気です。夜でもなく朝でもない…。薄明の時間が美しい場所。
朝日が昇る前にはカメラマンも集まってきます。
朝日が昇るギリギリに着いたとなると、撮影スポットもゆっくり探すことができませんからね。探している間にマジックアワーや朝焼けが終わってしまいます。
大洗の日の出/日の入り時間
神磯の鳥居へ行かれる際には、事前に日の出の時間をネットやアプリで調べておきましょう。日の出の時間の目安はこちらになります。
1月 | 6:49 AM/4:33 PM |
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2月 | 6:38 AM/5:03 PM |
3月 | 6:07 AM/5:32 PM |
4月 | 5:23 AM/5:32 PM |
5月 | 4:44 AM/6:25 PM |
6月 | 4:21 AM/6:49 PM |
7月 | 4:23 AM/6:59 PM |
8月 | 4:44 AM/6:43 PM |
9月 | 5:09 AM/6:06 PM |
10月 | 5:32 AM/5:21 PM |
11月 | 6:00 AM/4:41 PM |
12月 | 6:30 AM/4:22 PM |
詳しい日の出・日の入り時間については、こちらでも検索することができます。
大洗磯前神社の「神磯の鳥居」の場所と行き方
鹿島臨海鉄道大洗鹿島線の大洗駅から循環バス「海遊号」で約15分。バス停「大洗磯前神社下」で下車し、参道を少し歩くと通り沿いに「二の鳥居」が見えてきます。
大洗磯前神社の拝殿や本殿は、こちらの鳥居の奥の階段を上ったところにあります。
この二の鳥居から道路を挟んだ反対側に狭い小道があります。
この小道の先へと歩いていくと目の前に海が広がり「神磯の鳥居」があります。雰囲気のある小道です。
小道ではなく、大きい通りをちょっと先へ歩いていくと展望デッキのような場所にも行けます。
神様が降臨した神聖な場所
神磯の鳥居がある場所は、856(斉衡3)年12月29日、大己貴命(おおあなむちのみこと)と少彦名命(すくなひこなのみこと)という2柱の神様が降り立ったといわれる聖地。
その昔、疫病が猛威をふるい人々の生活を困窮させていた時代のこと。
突然夜中に海が燃えるように真っ赤に光り輝いて、見たこともない大小2つの怪石が現れ、「われわれは、昔、この国をつくった大己貴命と少彦名命である。昔、この国を造って常世の国(海の彼方の世界)へ去ったが、今またこの国の人々を救うためにもどってきたのだ。」と告げられたのだそうです。
朝廷の文書『日本文徳天皇実録』で、常陸国鹿島郡大洗の地に神々が御降臨されたという記があります。また、茨城の民話では「不思議な石」というお話としても伝えられています。
大己貴命は国造りの神様、少彦名命は医薬の祖神であることから、平安時代に天然痘などの疫病が大流行した際に、薬師菩薩の力とあわせて難病を救う神仏習合の「大洗磯前薬師菩薩神社」として祀られました。
大洗磯前神社の創建は1160年余りという歴史の長さ。その発祥も朝廷の文書に記載されていることからも由緒ある場所だということが伝わります。
思わずピンと背筋も伸びる雰囲気。
この鳥居が立てられたのは1963(昭和38)年です。
江戸時代、水戸黄門(水戸二代藩主の徳川光圀)が、「あらいその岩に砕けて散る月を一つなしてかへる月かな」とその景観を称えたと言われています。
あの水戸黄門も大洗磯前神社と深いつながりがあるのです。
神磯の鳥居をちょっと上から見られるデッキも設置されています。小道から来たらデッキの上からも見てみましょう。
日の出を見ようとおすすめしていますが、昼間でも神聖な空気感というのが感じられる場所です。
神磯の鳥居から大洗磯前神社へ参拝
「神磯の鳥居」の景色を堪能したら、道路の反対側にある二の鳥居をくぐり、大洗磯前神社の参拝へと行きましょう。
二の鳥居は白く大きくて迫力のある鳥居です。真下から見上げるとこのような感じに。
二の鳥居の先は、高所恐怖症だと少々ひるんでしまいそうな急で91段もある長い階段です。
人気アニメ作品「ガルパン」のファンの間では聖地でもある階段です。
こちらは階段の手前、左側にある「鳥居建設の碑」です。
登りきるともう1つの鳥居が。右側に手水舎があり、奥には随神門があります。
こちらのご神水は湧き水。病気に効くと言われ、汲みに来る方も多いそうです。
少彦大明神(恵比須様)は医療の神様でもありますし、1000年前から薬師菩薩として祀られてきた背景が伺えます。
境内の案内図と神社の説明ですね。
ご利益は家内安全・商売繁盛・良縁成就・開運厄除
立派な随神門の両脇には狛犬が。
こちらの狛犬にも注目!石の狛犬が多く見られますが、こちらの狛犬は陶器、しかも備前焼でできています。
なぜ備前焼なのかというと、海と川に囲まれている大洗は、その昔、関東の交通の要所だったのです。
西から物資を運搬してきた人々が、大洗に立ち寄った印に奉納されたと伝えられています。
大洗磯前神社を参拝!拝殿・御本殿へ
現在は立派な社殿がありますが、戦国時代に戦に巻き込まれすべて焼失してしまい、江戸時代中期までは小さな祠だけだったと言われています。
歴史ある大洗がこのような状態では申し訳ないということで、建物と森の造営を命じたと伝えられています。
境内の建物はすべて元禄時代のもの。拝殿はよく見ると鮮やかな色彩の彫刻も見られます。
この彫刻、神社めぐりが好きな方は見覚えがあるかもしれません。日光東照宮の建設時期と同時期に造営されています。
拝殿の後ろの御本殿は美しい茅葺。
本殿の中には、御神体である2つの石が納められています。神様を近くで感じてみてください。
2011年、東日本大震災をきっかけに拝殿の銅板屋根、本殿の茅葺屋根の張替、修復が行われました。
無事に帰れますようにというご利益のあるカエル。
拝殿の脇の石垣の上は、参拝者が持ち寄っただいこく様の置物が並びます。多くの人に親しまれている証拠ですね。
大洗磯前神社の御朱印と御朱印帳
こちらは大洗磯前神社でいただくことができる御朱印です。
社務所で受付られています。(初穂料:500円)
また、大洗磯前神社の御朱印帳もおすすめです。
神磯の鳥居と大洗の海が刺繍で描かれていて、美しい御朱印帳になっています。
大洗磯前神社のお守り・絵馬
大洗磯前神社の参拝の際には、だいこく様ゆかりの絵馬やお守りをいただいていきましょう。
大己貴命は別名「だいこく様」。
福徳を授ける神様として仰がれているために、福が授かれる「福守り」は1番人気です。(税込800円)
幸福を招く「神磯開運招福守」はカードタイプのお守り。(白・黒の2種あり各1000円)お財布などに入れ、常に身につけることで、運が開けさまざまな福を招くといわれています。
白うさぎと小判、鈴の付いた「幸おまもり」、ピンクとブルーの「縁むすび守」なども女性に人気があるお守りです。
だいこく様と言えば、出雲に伝わる因幡の白兎の伝説が有名。そのため、うさぎの絵馬も人気となっています。
絵馬は(二福守、大国、うさぎ)3種類あります。(各500円)
併設されている「大洗海洋博物館」
大洗磯前神社の境内には、大洗町の歴史と海の生物について知ることができる「大洗海洋博物館」があります。
神社の神様も海に深い縁があることから、地域の子どもたちに港町の大洗と海への理解を深めるために設立されたスポットです。
漁網など水産業に関する資料をはじめ、近海の貴重な生物の標本が展示されています。
施設情報
名称 | 大洗海洋博物館 |
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所在地 | 茨城県東茨城郡大洗町6890 大洗磯前神社内 |
TEL | 029-266-1444 |
開館時間 | 4月~9月8:30~17:00 10月~3月8:30~16:30 |
休館日 | 水曜、12月31日 |
入館料 | 大人500円、中高生300円、小学生以下200円(すべて税込) |
公式サイト | http://oarai-isosakijinja.or.jp/museum.html |
帰りに再び「神磯の鳥居」へ
随神門の内側から見ると、先に鳥居が見えて…。海が広がっているんですよね。
境内を歩いていると清々しい空気感なので、とても気持ちが良いです。海がすぐ近くだからでしょうか。
昔は、この階段の下の道路ぐらいまで海だったそうです。海風を感じられて、こちらからの景色も最高です。
神磯の鳥居からの初日の出
大洗磯前神社の神磯の鳥居からの初日の出は、毎年人気で県内一の初日の出スポットです。
毎年元旦には、0時より太鼓が奉納、参拝客に甘酒がふるまわれます。
日の出時間の6時45分頃に、神職が神磯へ降りて初日の出の奉拝式が執り行われます。
元旦、月光に照らされた神秘的な姿。
初日の出が見え始めるとともにだんだんと赤く染まっていくその景色は本当に神々しいものです。
日の出はいつでも見ることができますが、元旦らしい厳かな雰囲気で見られるご来光は格別です。
やはり人気スポットなので、神磯の鳥居からの初日の出を撮影しようと訪れる方はたくさんいらっしゃいます。
大洗磯前神社の初詣、神磯の鳥居からの初日の出の混雑情報については、別なページで紹介しているので、こちらの参考にしてみてください。
大洗磯前神社「神磯の鳥居」のアクセス・駐車場
住所:茨城県東茨城郡大洗町磯浜町6890
車でのアクセス
大洗磯前神社へは、北関東自動車道・水戸大洗インターから車で約15分
大洗鹿島線・大洗駅から車で5分。
電車・バスでのアクセス
鹿島臨海鉄道大洗鹿島線の大洗駅から循環バス「海遊号」で約15分。「大洗磯前神社下」バス停で下車すると「二の鳥居」の前に降りることができます。
循環バス「海遊号」は、大人100円、子ども50円です。バスについてのルートや料金などの情報は大洗町の公式ホームページでご確認いただけます。
JR常磐線水戸駅からも茨城交通バスでアクセスが可能です。
大洗磯前神社の駐車場やアクセス方法については、こちらでも紹介しています。
大洗磯前神社から酒列磯前神社
大洗磯前神社から酒列磯前神社までの距離は約10㎞、車で17分の場所にあります。
大洗磯前神社から鹿島神宮
大洗磯前神社から鹿島神宮への距離は約45㎞、車で約57分かかります。
道は国道51号をひたすら走るだけなので、道に迷うことも少ないでしょう。
電車でアクセスする場合は、車の倍、約2時間ほどかかります。
まとめ
大洗町の観光でも人気の大洗磯前神社の魅力は、海岸の「神磯の鳥居」の景観でもあります。
日の出や夜の幻想的な景色を見るのも良いですし、日中でも神様が降り立った聖地であることが感じられる場所です。
以前はなかったデッキも設置されて、ちょっと高い位置からも景色を楽しめるようになっています。
大洗町へ来たら、神社の参拝前後に神磯の鳥居へも立ち寄ってみてください。