茨城県常総市には、菅原道真公の遺骨が祀られる東日本最古の天満宮があります。
道真公の遺骨を御神体としており、遺族によってお祀りされている神社です。
県内でもメジャーな神社ではありませんが、茨城県常総市の歴史あるなかなか珍しい神社の東日本最古の大生郷天満宮(おおのごうてんまんぐう)について紹介します。
東日本最古の天満宮 大生郷天満宮(茨城県常総市)
茨城県常総市にある大生郷天満宮は、道真公の遺骨が御神体であり、東日本最古の天満宮という特徴がある神社です。
大生郷天満宮の読み方は「おおのごうてんまんぐう」です。日本三天神の一社ともいわれています。
神社の概要
- ご祭神:菅原道真公
- 社格等:村社
- 例大祭:8月1日(八朔祭)
大生郷天満宮のご利益
大生郷天満宮の主なご利益は、学業成就、五穀豊穣、商売繁盛です。
菅原道真公は「学問の神様」として有名なので多くの受験生が参拝に訪れています。
ではなぜ、この地に大生郷天満宮が造営され、菅原道真公の遺骨が祀られるようになったのでしょうか。
創建・由緒について調べてみました。
大生郷天満宮の創建
茨城県常総市 大生郷天満宮① 仕事が早番だったのでちかくの大生郷天満宮にお参りしてきました。何時お参りしても清々しいです! #大生郷天満宮 #お参り #常総市 pic.twitter.com/je1xim0euD
— 夜明けのゴン太@Third (@Third68087536) June 22, 2018
大生郷天満宮の社殿によると、菅原道真公の三男・菅原景行(すがわらかげゆき)が父の安否を尋ねるために九州太宰府を訪れたときこのように述べたそうです。
「われ死なば骨を背負うて諸国を遍歴せよ。自ら重うして動かざるあらば、地の勝景我意を得たるを知り、即ち墓を築くべし」
そして、延喜三年(903年)2月25日に道真公は亡くなられました。
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藤原道真公の遺骨が、お祀りしてあるとのこと。また関東・東北地方では、最古の天満宮だそうです。
国歌・君が代とさざれ石があります。 pic.twitter.com/zljPH8whFT— ヤモリの大将さん (@tvXa3Z66OKxRW6L) October 10, 2019
景行公は遺言通りに遺骨を奉納。
家臣数人と遺骨を持って20数年の諸国をめぐり、常陸介(地方長官)として常陸国にやってきました。(常陸国は現在の茨城県)
延長4年(926年)に現在の真壁町に塚を築き、地方の豪族源護・平良兼等と共に遺骨を納め一度お祀りしました。
3年後の延長7年(929年)に、当時飯沼湖畔にあった浮かぶ島を道真公が永遠にお鎮まりになる奥都城と定め、社殿を建てて塚から遺骨を遷し、お祀りされたと伝えられています。
こうして菅原道真公の三男・景行によって「大生郷天満宮」が創建されました。それが現在の場所です。
菅原景行公は、この辺りと坂東一帯にゆかりとされる地が多く、東国に生活拠点を置いていたそうです。平将門が幼年時代に景行を学問の師として学んでいたという伝承も残されていて「将門記」にも登場しています。
道真公の遺骨が納められていることから「御廟天神」とも呼ばれます。
日本三天神の一社
日本各地に道真公を祀る神社が一万余社あるといわれる中で、関東から東北にかけては最古の天満宮といわれ、又遺骨を御神体とし、遺族によってお祀りされたのは当天満宮だけであることなどから日本三天神の一社に数えられ、御廟天神ともいわれています。引用:大生郷天満宮
茨城県にこういった場所があったことは知りませんでした!
あんまり知られてないけど、
みんな大好き菅原道真公… その遺骨を納めた御廟が茨城にあったりするんだよね!三男の菅原景行公が、父の遺言で作った「大生郷天満宮」 @tenmangu25 ってところにあるんだけどね#公式歴史部 https://t.co/OJwYdxAO7V pic.twitter.com/wMUQMEW7vN
— 国 王 神 社 (@kokuoushrine) December 19, 2019
「御廟天神」の廟はお墓のようなものです。境内の裏手には「菅原道真公御廟所」もあります。
過去に参拝した神社仏閣15#茨城県 #常総市 #大生郷天満宮
大生郷(おおのごう)天満宮は菅原道真公の三男・景行が929年に創建。
遺骨を御神体とし遺族によって祀られており、太宰府天満宮・北野天満宮と共に日本三大天神の一社とされています。また御廟天神とも呼ばれています。#神社仏閣 #神社巡り pic.twitter.com/j37IvWB6DD— 比呂美 (@hiromichan417) July 29, 2019
道真公の遺骨が御神体とする珍しい神社です。そして東日本では最古の天満宮と言われています。
大生郷天満宮の御朱印と御朱印帳
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天神信仰らしい梅の御神紋をあしらわれた素敵な御朱印がいただけます。御朱印帳は紺をベースとした梅と松がデザインされています。
大生郷天満宮の境内の様子
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一の鳥居をくぐり進むと二の鳥居まで階段になっており、二の鳥居をくぐると正面には社殿が見えます。
大生郷天満宮参道の途中には右手に手水舎があり、左側には神牛像が社殿の方を向いています。
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こちらが神牛像。拝殿は、昭和30年に再建されました。拝殿手前には、さざれ石があり境内には庚申塔や摂末社などがあります。
この他には、刀研石・親鸞上人礼拝の杉・大生郷天満宮集合社あります。
刀研石:天満宮が大生郷に遺骨を祀られたときの石碑
親鸞上人礼拝の杉:親鸞上人が布教巡礼の際にお手植された杉だと伝えられる。明治35年(1902年)の台風被害に遭い、大正8年(1919年)の社殿炎上で類焼。
大生郷天満宮集合社:春日社、熊野社、八雲社、香取鹿島社(左側から)
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神社の裏手には、菅原道真公のお墓の「御廟」と「神苑」があります。参拝した際には、こちらの神社の裏手の方まで足を運んでみてください。
大生郷天満宮のアクセスと駐車場
神社名 大生郷天満宮
住所 〒300-2521茨城県常総市大生郷町1234番地
TEL 0297-24-1739
アクセス 関東常総線「三妻駅」より徒歩50分
公式サイト tenmangu.or.jp
駐車場は無料で、神社の奥側に「大生郷天満宮 駐車場」、「大生郷天満宮 芝生駐車場」、「大生郷天満宮御廟下駐車場」、「天満宮東側駐車場」の4か所が用意されています。
大生郷天満宮の周辺の神社
大生郷天満宮の周辺には車で30分圏内のところに神社があるので、御朱印集めや神社巡りをしてみてはいかがでしょうか。
歴史ある神社、ご利益がすごいところ、素敵な御朱印や景色が見られるところがありますよ!
大生郷天満宮を含め、茨城県西地域の神社9社をめぐる「神玉巡拝」もチェックしてみてください。
水海道天満宮(車で約15分)
「水海道天満宮」は大生郷天満宮と同じく主祭神が菅原道真公です。本殿は永禄九年(1566年)に再建されたものが現存しているそうです。
外側からは覆殿になっているので見ることができませんが、内部に本殿が納められています。常総市の指定重要文化財になっています。
施設名称 水海道天満宮
所在地 〒303-0003 茨城県常総市水海道橋本町3329
TEL 0297-22-1599
一言主神社(車で約14分)
一言の願いも聞き逃さずに叶えてくれる一言主大神が祀られる「一言主神社」。
そのご利益は有名で、県内外から多くの参拝者が訪れています。
毎年9月13日に行われる大祭は、関東一円から10万人の人が訪れ、初詣の時期も混雑しています!
施設名称 一言主神社
所在地 〒303-0045 茨城県常総市大塚戸町875
TEL 0297-27-0659
東蕗田天満社(車で約25分)
大生郷天満宮と同じく、菅原道真公が祀られる神社としておすすめするのが茨城県八千代市にある「東蕗田天満社」です。
東蕗田天満社は学問の神様で多くの受験生が参拝に訪れていますが、御朱印集めをされている方たちからも人気のスポットなのです。
菅原道真公が詠んだ和歌が書かれる御朱印が人気!とても素敵な和歌の御朱印をいただくことができます。(種類が豊富で悩むほど!)
また春には裏参道が桜の名所としても知られています。とても素敵な神社なのでおすすめです!
施設名称 東蕗田天満社
所在地 〒300-3545 茨城県結城郡八千代町大字東蕗田242
TEL 0296-49-1666
大宝八幡宮(車で約30分)
大生郷天満宮から車で約30分ほどかかりますが、宝くじ当選のご利益を授かりたい方におすすめのスポットです!
下妻市にある「大宝八幡宮」は、関東最古の八幡様として知られていますが、有名なのは宝くじ当選のご利益です!
実績は神社のホームページでも掲載されていて、5年で38億の当選が出ているそうですよ。(驚きの実績です!)
施設名称 大宝八幡宮
所在地 〒304-0022 茨城県下妻市大宝667
TEL 0296-44-3756
まとめ
菅原道真公が祀られる神社はよくありますが、「大生郷天満宮」の遺骨が眠るという神社はなかなか珍しい場所です。
東日本最古の天満宮と呼ばれる歴史ある神社。
茨城県内でもちょっとマニアックな場所へも足を運んでみませんか?