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【筑波海軍航空隊記念館】VRで零戦の操縦体験!国内最大の戦争遺構(笠間市)

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茨城県笠間市の「筑波海軍航空隊記念館」を紹介。

名前に「筑波」と付いていますが、施設があるのは笠間市です!

国内最大の戦争遺構で、実際に使われていた建物や航空機の残骸などが展示されています。戦争について改めて知ることができ、考えさせられるとても貴重な場所です。

また、映画やドラマのロケ地としても使用されることが多く、ロケ地巡礼でも訪れる方が多くいらっしゃいます。

ミュージアムとしてもこれから整備が進んで行くので、ぜひ一度足を運んでみてください。




【筑波海軍航空隊記念館】ロケ地としても注目された国内最大の戦争遺構(笠間市)

茨城県笠間市にある「筑波海軍航空隊記念館」は、茨城県立こころの医療センターの敷地内にある記念館です。

筑波海軍航空隊に関する貴重な史料が展示されています。

2011年に県立友部病院の新病棟移設に伴い、「筑波海軍航空隊」を紹介する展示ルームを開設。

病院の管理棟として使用していた「旧司令部庁舎」は老朽化のため解体される予定でしたが、映画『永遠の0』(2013年公開)のロケ地となった事を機に「筑波海軍航空隊記念館」として期間限定公開。

市民の働きかけにより公開期間が延長され、新展示棟オープンに伴い笠間市の文化財に登録され恒久施設となりました。

建物は、戦時中の筑波海軍航空隊の本部庁舎がそのまま使用されているのです。

中にはたくさんの飛行機やエンジンの部品、2階には筑波航空隊に関する展示が行われています。

当時の施設や建物、航空機の展示などから、海軍航空隊の歴史を現代に伝えています。ロケで使用された部屋や航空隊の司令官の部屋など見学することが可能です。

貴重な展示が見られる「新展示館」

「新展示館」がメイン施設となっており、各種展示やミュージアムショップ、ラウンジなどが利用できます。

「旧市司令部庁舎」への立ち入りに制限がかかり許可制となりました。

新展示館1階は3つのエリアに分かれています。

  • 多目的ラウンジ
  • 企画展示コーナー
  • ミュージアムショップ

多目的ラウンジでは『筑波海軍航空隊の歴史と神風特別攻撃隊』について。

硫黄島付近(ソロモン諸島付近)から引き揚げられた零戦二一型後部尾翼、零戦二一型模型、戦艦、筑波海軍航空隊所属の航空機模型が展示されています。

その他、期間限定の企画展示、ミュージアムショップでは各種グッズの販売も。

新展示館2階には3つの展示室が設けられ、史料やパネル展示、映像展示が行われています。

ゼロ戦操縦体験VRなど映像で見られる資料

ゼロ戦操縦、臨場感ある映像をVRで体験することができます。

VRゴーグルを装着し、「ゼロ戦」の操縦を疑似体験できるシュミレーターや記念館の歴史を紹介する映像、上空からのパノラマ映像を見ることができます。

VRシュミレーターがすごい!

戦艦大和の主砲スレスレのところを飛ぶシーンなど予想以上の臨場感で体験できます。

筑波海軍航空隊記念館のイメージキャラクター「さくらちゃん」がガイド役で案内してくれますよ。

茨城県出身の声優「櫻川めぐ」さんは、茨城県VTuberの茨ひよりちゃんの中の人だったりします。




特攻生んだ筑波海軍航空隊

筑波海軍航空隊は、特攻隊員を養成する基地だったのです。

筑波海軍航空隊……筑波海軍航空隊は1934(昭和9)年、霞ヶ浦航空隊友部分遣隊として開隊。1938(昭和13)年に独立、筑波海軍航空隊となる。戦闘機などの操縦訓練を行う海軍の練習航空隊であったが、アジア・太平洋戦争末期には特別攻撃隊も編制され、「特攻」の訓練も行われた。引用:筑波海軍航空隊記念館

戦死をする覚悟で国のために命を捧げる気持ちで志願して入隊していたのです。

しかも、隊員の多くは20歳前後の若者。特攻によって戦死した若者は9か月で6,000人以上。

最近の研究から筑波海軍航空隊は「特攻」の始まりに大きく関係していたことが分かってきています。

1944年(昭和19年)に特攻を行うために設立された「第721航空隊」への移動志願者の選出が筑波海軍航空隊で行われていたと伝えられています。

志願者の選出は強制的ではなく、あくまでも志願者を募る形で「桜花隊」の分隊長が選出されました。

「桜花」は機首部に大型の徹甲爆弾を搭載した小型の航空特攻兵器で、母機に吊るされて目標付近で分離し発射される。その後は搭乗員が誘導して目標に体当たりさせる 引用:wikipedia 桜花(航空機)

実用化された航空特攻兵器としては、世界唯一の存在とも言われています。

終戦までに755機が生産され、筑波隊は64名のうち55名が特攻で戦死したとされます。

筑波海軍航空隊が最初の「特攻志願者」を生み出した航空隊であったのです。

本物のゼロ戦の尾翼

1階にある多目的ラウンジには、硫黄島付近で引き上げられた「零戦」二一型の後部尾翼が展示されています。

プロペラとエンジンなど航空機の残骸を目の前で見ることができます。

これらの部品すべてに、人の命が紐づいていることを考えると言葉にならない迫力が感じられます。

館内の展示パネルは見応えがあり、筑波海軍航空隊に関する当時の資料やパネルなどが並んでいます。中には「寄せ書きの日の丸」の展示も。

じっくり読んで進むとかなり時間がかかるかと思います。それだけ見応えのある展示がされていました。

多くの人が犠牲になったことは知っているつもりでも、実際に残されている当時の写真や資料、航空機の残骸、展示を自分の目で見ると違いました。教科書では学びきれない、たくさんのものが詰まっていました。




筑波海軍航空隊記念館の旧司令部庁舎

「旧司令部庁舎」は記念館のシンボル。外観が船に模し海軍を象徴する建物は、1938年(昭和13年)に建造され、地上3階の鉄筋コンクリート造り。

戦後は学校庁舎・県立友部病院管理棟として使用されていました。ほとんど当時のまま現存しています。

※旧司令部庁舎への見学は新展示館の受付で申請する必要があります。

建物内はしっかりした造りで現役でも十分使えそうな状態。ロケもされていますからね。

司令室は当時の名残が色濃くのこり、2階の中心に位置し、奥にある書庫などは海軍時代から使用されているものなんだそうです。

いかがでしょうか。最初の特攻志願者の選出が行われた場所であるということを考えると、とても複雑な気持ちになるものです。

司令室のタンスには「錨マーク」が彫られています。海軍時代のものであることがうかがえます。

筑波海軍航空隊記念館には、地下戦闘指揮所もある。長さ約30メートルの2本の通路と大小6部屋があり、当時は通信機器やベッドがここに置かれていたそうです。




クラウドファンディング

2020年に公立のミュージアムとして筑波海軍航空隊の旧司令部や地下要塞(ようさい)(茨城県笠間市)の恒久保存のためクラウドファンディングが行われました。

民間資金で戦跡保存を目指すのは全国的にも珍しいようです。

クラウドファンディングの資金調達も達成しているので、今後、さらにミュージアムとしてより整った環境になって行くでしょう。

映画・ドラマのロケ地としても有名なスポット

筑波海軍航空隊記念館では映画やドラマのロケも数多く行われています。

そして、筑波海軍航空隊記念館の旧司令部庁舎が取り壊されずに恒久化されたのは、映画やドラマの撮影のお陰でもあります。

この施設が注目されたのは、2013年に公開された映画「永遠の0」です。筑波海軍航空隊の友部飛行場跡地の旧司令部庁舎が撮影で使用されました。

もともと海軍の航空練習基地で、建物の取り壊しが決まっていたのですが、映画の撮影をきっかけに、残した方が良いという声が高まり期間限定で公開されたのです。

永遠の0のセットも見学可能

映画「永遠の0」の中では、筑波海軍航空隊の教官だった主人公「宮部久蔵」が、教え子を特攻に向かわせる苦悩が描かれた重要なシーンなどで登場。

その時代、そこで行われていたとされる本物の場所で撮影していることもあり、これ以上のリアリティは無いでしょう。

映画「永遠の0」


 放送作家であり小説家の百田尚樹氏の零戦搭乗員の悲劇を描いたベストセラー「永遠の0」。

百田尚樹の同名ベストセラー小説を、「V6」の岡田准一主演、「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズを手がけてきた山崎貴監督のメガホンで映画化。司法試験に落ち続け、人生の目標を失いかけた青年・佐伯健太郎と、フリーライターの姉・慶子は、実の祖父だと思っていた賢一郎とは血のつながりがなく、本当の祖父は太平洋戦争で特攻により戦死した宮部久蔵という人物であることを知る。久蔵について調べ始めた2人は、祖父が凄腕のパイロットであり、生きることに強く執着した人物であったことを知る。そんな祖父がなぜ特攻に志願したのか。元戦友たちの証言から祖父の実像が明らかになっていき、やがて戦後60年にわたり封印されてきた驚きの事実にたどり着く。健太郎を三浦春馬、久蔵の妻・松乃を井上真央が演じた。引用:映画.COM

主人公の宮部久蔵が、筑波海軍航空隊の教官だったという設定のもと「旧筑波海軍航空隊司令部庁」でロケが行われました。

茨城県では映画やドラマの撮影誘致を積極的に行っているため、2020年公開の映画「映像研には手を出すな!」、2019年に放送されたドラマ「テセウスの船」の刑事課セットで使用されています。

ドラマを見ていたので、あのシーンはここで撮影されていたのかと驚きでした。

ここで撮影されたドラマや映画に出演した役者さんたちのサイン色紙が展示室の一角に飾られています。

みなさんが知る有名な方々のサインですよ!

こういった場所に来る機会も少ないかもしれませんね。テーマが難しいものなので。

でも、ロケ地巡りなどをきっかけに、戦争の歴史を知り、少しでも何かを考えるきっかけになれば良いのですよね。




筑波海軍航空隊記念館のお土産とコラボグッズ

筑波海軍航空隊記念館のオリジナルグッズが購入できる「ミュージアムショップ」では、店内公式キャラクター「友部空くん」のオリジナルグッズや日本軍関連商品が購入できます。


「艦これ」グッズや茨城県のお土産品も!

映画のロケ地としても使用されているため、映画とのコラボグッズも販売されているんです。

ファンにはうれしいアイテムですよね。

「艦名木札ストラップ」も人気アイテムなようです。訪れた記念にもなるので、ミュージアムショップでお土産もチェックしてみてください。

筑波海軍航空記念館の周辺にある関連史跡

記念館の近隣には、関連史跡が多く残されています。当時の様子を感じることができる遺構ばかりです。

供養塔

亡くなった隊員たちの供養のため、当時の司令 古瀬貴季氏によって建てられた供養塔です。

慰霊碑

筑波海軍航空隊の慰霊碑1999年(平成11年)に慰霊のために建立。2017年(平成29年)に現在の場所に移動。毎年5月に「慰霊祭」を開催。

隊門(正門)

開隊当初は裏門として使用されていましたが、1938年(昭和13年)筑波海軍航空隊として独立後に正門として使用された。

門の向こう側の道路は「海軍通り」と呼ばれています。

コンクリート塀

普通のコンクリート塀に見える場所が、実は筑波海軍航空隊の基地を囲っていたと当時のもの。75年以上も前に作られたようには見えないしっかりとした塀が、一部残っています。

号令台

多くの隊員たちが号令台を中心に整列する写真も残されています。高さ2mほどの号令台の内部に入って訓練が監視されていたりもしたようです。

滑走路跡

当時の滑走路の形が残されたまま、現在は住宅街の生活道路として使用されています。

普通の日常生活の中にも歴史が。

「すみれこども園」の向かい側に平和の願いが込められた滑走路跡の記念碑が設置されています。

地下司令部跡

爆撃で司令部庁舎が使用できなくなったときのための地下要塞がありました。こちらは当時のまま現存する貴重な史跡です。

現在は立ち入り禁止となっていますが、これから公開へ向けて整備が行われます。

汽缶場煙突の跡

基地の奥には汽缶場(ボイラー室)があり、煙突部分の基礎が残る。

水素瓦斯格納庫跡

汽缶場煙突の跡供養塔の脇に、水素ガスの貯蔵施設がありその基礎部分が現存しています。




「筑波海軍航空隊記念館」の駐車場・アクセス情報

駐車場

駐車場は門を入ってすぐ右手側にあります。無料で利用可能です。

車でのアクセス

ナビ・目的地設定は「茨城県立こころの医療センター」で設定してください。

常磐自動車道友部SA・スマートICより県道281号線を友部駅方面へ約15分です。北関東自動車道友部ICより道なりに直進すると約6分ほどです。

電車やバスでのアクセス

JR常磐線・水戸線 友部駅下車 南口よりタクシーで約6分。バスは「茨城県立こころの医療センター」行きで約10分。

見学料金などの基本情報

住所 茨城県笠間市旭町654(茨城県立こころの医療センター内)
TEL 0296-73-5777
料金  大人(18歳以上)500円(団体20名様以上400円)小人(小学生~高校生)300円(団体20名様以上240円)
開館時間 9:00~17:00(最終入場16:00)
休館日 毎週火曜日・年末年始(12月29日~1月3日)※臨時休館あり
駐車場 無料(門をはいってすぐ右手側)
ホームページ https://p-ibaraki.com/

※JAF、SDカード、リログラフ、JR小さな旅、ベネフィット、エンスカイ特典、笠間の家 他、各種料金割引あり
※地下施設は現在公開していません。




▼笠間市の観光スポット情報はこちら

予科練平和記念館(阿見町)

筑波海軍航空隊記念館 周辺 スポット 予科練平和記念館

大空に憧れ予科練に志願した「予科練習生」の貴重な記録、史料が展示される「予科練平和記念館」。

茨城県の阿見町には、かつて東洋一の航空基地と謳われた「霞ヶ浦海軍航空隊」がありました。1939年(昭和14年)には「海軍飛行予科練習部(予科練)」、1940年(昭和15年)には「土浦海軍航空隊」が設置。

「海軍航空の町」として全国に知られていたのです。

ゼロ戦や回天一型の実物大レプリカが展示がされています。

施設情報

施設名 予科練平和記念館
営業時間 9:00~17:00(入館は16:30)
休館日 毎週月曜日(祝日の場合はその翌日)・年末年始
住所 茨城県稲敷郡阿見町大字廻戸5-1
ホームページ https://www.yokaren-heiwa.jp/

 

まとめ

貴重な海軍航空隊の史跡が残されるスポットです。戦争を知らない私たち、そして未来を生きる子どもたちが見ておくべき場所だと思います。

本やテレビ、インターネットで情報を得ることはできますが、実際の展示や現存する建物で見学することのリアリティは全く違って感じられます。

戦争を知らない私たちや未来の子供たちが戦争の記憶を継承していかなければなりません。

ドラマや映画のロケ地巡りで訪れるのも、良いきっかけになるのではないでしょうか。

笠間市へ遊びに来た際には、いろんなスポットがありますが、筑波海軍航空隊記念館へも足を運んでみてください。