茨城県笠間市の観光スポット「石切山脈」を紹介。
これまでも日本最大級の採石場であり、絶景が見られるということで、笠間の観光スポットの1つに挙げられてきましたが、石切山脈の「プレミアムツアー」がスタートし、より本格的な観光スポットとして見ごたえのある場所となっています。
地図にのっていない湖や普段見ることができない採石場で、貴重な景色を楽しんでみませんか?
このページでは、石切山脈へのアクセス方法やプレミアムツアーの予約方法、笠間市周辺スポットなどまとめて紹介しています。
笠間「石切山脈」のダイナミックで非日常的な景色がすごい!茨城の絶景ツアー
茨城のグランドキャニオンと呼ばれる場所。それが笠間市にある「石切山脈」です。
以前からじわりじわりと注目されてきたスポットが、迫力ある見学ツアーのできる本格的な観光スポットになっていました!
もともと、笠間市の石切山は日本最大級の採石場でした。
日本最大の採掘現場の「石切山脈」の魅力をより多くの人に伝えようということで、観光事業として「プレミアムツアー」をスタートしました。
迫力満点の採掘現場を専用ガイドと車で回るツアーに加え、なんと笠間名産の栗スイーツを味わえるカフェ『U-A Cafeモンブラン』も登場しています!
笠間市の石切山脈
石切山脈があり、田園風景の広がる稲田地区は笠間市の北西に位置します。最寄り駅はJR水戸線稲田駅です。
電車は上下線ともに1時間に1本程度。田舎の電車です。
電車やバスで観光される方は、時間に余裕を持って計画してみてください。あと歩く体力も必要ですね。
田んぼが広がるのどかな場所で、のんびりとした気分を感じる地域にあるのが、絶景スポットとして人気のある石切山脈。
石切山脈(いしきりさんみゃく)は、八溝山系東西約10キロメートル、南北約5キロメートルの広大な地域。(通称:稲田沢)
地下は約1.5キロメートルまで深さが続いていると言われています。
この石切山脈内に美しい石がたくさん眠っているのです。
笠間の稲田石
今から約6千万年前に八溝山が噴火して出てきた溶岩が、海の中でゆっくりと固まって誕生したもの。
6千年前に隆起して形成された産地です。
「石切山脈」と呼ばれる山地一帯は、東西約10km、南北約 5km、地下1.5kmに及ぶ岩石帯で、明治32年から100年以上続く「稲田石」の日本最大級の採掘現場です。
ここから採掘される「稲田石」は、約6,000万年前に海底深くで長い時間をかけ冷えて固まった花崗岩の一種で、世界でも類を見ない際立った白さから別名「白い貴婦人」とも呼ばれています。
引用:石切山脈公式サイト
稲田石は美しく、水にも強い性質があるので、さまざまな建造物に使用されています。
稲田駅は、もともと明治30年(1897年)、稲田石輸送用の貨物駅として開業された駅だったそうです。翌年には人も乗れるようになったとか。
現在の駅舎は平成25年に建て替えられ、稲田石がたくさん使われている駅舎です。
石切山脈の絶景スポット「地図にない湖」
石切山脈は、絶景スポットやフォトスポットとしても近年注目されています。
絶景フォトスポットとしてよく紹介されているこちらは、現在使われていない採掘場跡なのです。
こちらは地下65メートルまで採掘して、大部分の岩石を採取し終わったということで休止されました。(2014年)
その後、岩の割れ目より湧いた水や雨水がどんどん溜まって、3年ほど経った頃に湖が出来たそうです。
『死ぬまでに行きたい!世界の絶景』の著者である絶景プロデューサー詩歩さんも、ご自身のSNSで紹介されています。
稲田石はあの有名な建造物に使われている!
稲田石の特徴でもある白さ。溶岩が固まってできた石で、海中で固まらないとこの白い美しさは生み出されないものなのだそう。
また、水には強いけれど火に弱いという性質も持っています。
美しい光沢と優れた耐久性を兼ね備えているため、東京駅、国会議事堂、最高裁判所など 、全国有数の歴史的建造物に使用されてきました。
・JR東京駅丸の内駅前広場の石畳
・日本橋
・東京証券取引所
・最高裁判所
・東京国立博物館など
挙げ出したらキリがないほど。茨城県ではこちら。
もちろん茨城県内でも稲田石はふんだんに使用されており、茨城県庁や水戸芸術館、水戸市植物公園などが代表的です。
稲田石はお墓にもよく利用されています。有名なのが文豪、夏目漱石のお墓も稲田石が使われているとか。
稲田石も数千年という時間を経ると風化していきます。どんどん風化が進むと「真砂土(まさど)」という土になります。
真砂土は庭に撒いたりするお馴染みの土です。
笠間の石切山脈はロケ地・撮影スポット
初めて見るとここは茨城県なのか?と思ってしまうほど、採石場と湖の景色が非日常的な雰囲気。
そのため、有名アーティストのミュージックビデオや特撮モノ、ドラマ、映画の撮影でも使われています。
採石場と言えば、ダイナマイトを使って爆破するイメージですが、近年は機械が進化して、発破をすることも減っているようです。
火薬に頼らず石を砕くことができるのですね。
プレミアムツアーで発破を見られた場合は、相当貴重なシーンということでしょう!
石切山脈見学・プレミアムツアー
石切山脈見学は、事前予約をした上で見学することができます。
一般入場
一般入場では、砕石場跡と地図にない湖、「いなだストーンエキシビジョン」などが見学できます。
稲田石とグラフィックデザイナーのコラボイベントで、展示されているアート作品を見ることができます。
プレミアムツアー
要予約のプレミアムツアーは、砕石場跡や湖だけでなく、立ち入り禁止区域である大迫力の採掘現場(現在も砕石が行われる)を専用ガイドが案内する車で見学できるツアー。
約1時間のコースです。普段見ることができない掘削シーンや大型重機の掘採作業を眼前に!
ミュージックビデオの撮影現場にもなった絶景広がる岩壁にもご案内します。
プレミアムツアーは、1日4回(9:30~/11:00~/13:30~/15:00~)
参加される方は、チケット購入後に各開始時間の15分前に集合場所へ。
スリル満点!オフロード走行を楽しめます!運が良ければダイナマイトで岩盤を爆破する発破シーンに遭遇するチャンスも。
見学時間は9時~16時。
料金
一般見学の場合は入場料のみで見学が可能です。
プレミアムツアーの場合は、入場料とは別途でプレミアムツアー料金がかかります。
入場料 | 大人300円/団体(20名以上)250円 子ども(中学生以下)無料 |
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バス駐車代金 | 大型バス 2,000円 (日祝:3,000円) 中型バス・小型バス 1,000円 (日祝:2,000円) |
プレミアムツアー | 大人1,000円/団体(20名以上)800円 子ども(中学生以下)500円/400円 |
※プレミアムツアー未就学児無料
プレミアムツアーのご予約は、こちらの公式ページより行うことができます。
基本情報
会社名 | 株式会社想石(そうせき) |
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住所 | 茨城県笠間市稲田4260-1 |
電話 | 0296-74-2112 |
見学時間 | 9時~16時 |
売店 | 9時30分~15時 |
定休日 | 不定休 ※年末年始:12月28日~1月3日休業 |
併設するカフェ「U-A Cafeモンブラン」
笠間市と言えば名産品である栗。
「笠間栗モンブラン」の濃厚な甘みは、笠間の栗本来の甘みがしっかりと堪能できるもの。お砂糖は最低限の量で作られている逸品です。
コーヒーは石臼で挽いた豆が使われていますよ。お客さん自身が臼を回すこともできるんだそうです!
石切山脈周辺スポット「石の百年館」
石の百年間へ。稲田石キューブをゲット pic.twitter.com/fjBN43R46M
— coharu (@coharu630) August 22, 2020
稲田駅に隣接する「石の百年館」では、稲田石について学べる小さな博物館があります。
稲田石が使われたスタイリッシュな建物が印象的。
「石の百年館」という名称には、先人たちが100年以上にわたって築き上げた稲田地区の採石の歴史を広く後世に伝え、未来に向けて100年先の発展につなげたいという願いがこめられています。
また、印象的な外壁は、結城紬にも見られる日本伝統の「杉綾文様」でデザインされ、稲田石の加工技術の高さを物語っています。
引用:笠間市
貴重な鉱物標本が展示されていたり、稲田石の特徴や生成されるまでの過程も分かりやすく解説されています。
JR稲田駅に隣接していることから、観光交流センターとしても活用されています。
館内はそこまで広くないので、30分くらいあれば見学可能です。稲田石のお土産も買えます。
基本情報
名称 | 石の百年館 |
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住所 | 茨城県笠間市稲田2307 |
電話 | 029-674-5114 |
開館時間 | 4月~9月:9時から17時まで 10月~3月:9時から16時まで |
休館日 | 月曜日(祝日の場合は翌平日)、年末年始 |
料金 | 無料 |
関連ページ | https://www.city.kasama.lg.jp/page/page006738.html |
石切山脈周辺スポット「稲田神社」
石切山脈へ見学に来たら、「稲田神社」へ参拝に訪れてみてはいかがでしょうか。
鳥居をはじめ、参道や手水舎など、境内の至るところに石切山脈で採掘された石が使われています。
御祭神は、櫛稲田姫命(クシナダヒメノミコト)
縁結び・安産・子育てのご利益の他、頭・目・手・足の神様としても信仰される神様です。
ヤマタノオロチ退治の縁から、素戔嗚尊(スサノオノミコト)の奥さんになった方。
境内に素戔嗚尊が祀られる八雲神社があります。
境内の奥に進むと公園があり、そこから稲田地域の様子を一望できます。自然豊かな場所なので散策ついでに景色も堪能してみてください。
稲田姫奥の院
「稲田姫奥の院」とは稲田神社の本宮跡地。
稲田神社とは全く違う場所にあって、森の中にひっそりと存在しています。
稲田神社の北西、車で5分ほどの場所になります。徒歩の場合は、神社の奥の公園から進めるので意外と近く、知る人ぞ知るスポットです。
基本情報
名称 | 稲田神社 |
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住所 | 茨城県笠間市稲田763 |
電話 | 029-674-4300 |
関連ページ | 茨城県神社庁 |
石切山脈の周辺スポット「磯蔵酒造」
稲田地区は、稲作が盛んで良質な湧き水も豊富なので、酒造りに適した地域。
江戸時代末期から続く老舗の酒蔵「磯蔵酒造(いそくらしゅぞう)」もおすすめのスポットです。
酒蔵を見学したり、「きき酒場ぁ(Bar)」では試飲やお酒の購入も可能です。
大切な人や自分へのお土産に、ぴったりな日本酒を見つけてみてはいかがでしょうか。
見学希望の場合は事前に予約をしましょう。
基本情報
名称 | 磯蔵酒造 |
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営業時間 | 10:00~16:00 |
住所 | 茨城県笠間市稲田2281-1 |
電話 | 0296742002 |
公式サイト | https://isokura.jp/ |
笠間の観光スポット「笠間稲荷神社」
笠間観光の定番スポット「笠間稲荷神社」。
御創建は白雉2年(651年)で1360余年。日本三大稲荷の一つとして知られ、年間参拝者数は350万人を数える。
御祭神の「宇迦之御魂神」は、あらゆる殖産興業の守護神、火防の神様でもあります。
境内も見どころが多く、春には2株の八重の藤棚が素晴らしく、県の天然記念物にも指定されています。
秋に行われる日本最古の菊まつりも見逃せません。
笠間芸術の森公園
笠間芸術の森公園は「伝統工芸と新しい造形美術」をテーマにした公園。こちらも笠間の人気観光スポットです。
園内に、イベント広場、野外コンサート広場、『あそびの杜』という大型複合遊具やふわふわドームがあるエリア、陶製オブジェが点在する『陶の杜』などがあります。
特にGW中に開催される「笠間の陶炎祭(ひまつり)」、「新栗まつり」(9月下旬から10月上旬)が超人気イベントです。
その他、公園内には茨城県陶芸美術館、隣接する施設には、笠間工芸の丘クラフトヒルズと茨城県立笠間陶芸大学校があります。
この他、笠間観光におすすめのスポットなどはこちらで紹介しています。笠間焼の陶芸体験もおすすめです。
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まとめ
笠間の石切山脈は、目の前にすると非日常的でダイナミックな絶景が広がっています!
撮影に使用されるのも分かる迫力。時間がある方は、プレミアムツアーで採石場の雰囲気を楽しんでみてください。