水戸駅から徒歩で行ける駅近パワースポットとしてもおすすめの「水戸東照宮」。
東照宮と言えば一番有名なのが日光東照宮ですが、全国には約130社の東照宮があり、水戸東照宮でも偉大な江戸幕府の開祖である徳川家康公をお祀りしています。
水戸東照宮にお参りして、境内にある貴重な建造物を楽しんだり、家康公の遺訓からご利益を賜ってみませんか?
- 水戸東照宮の由緒やご利益
- 境内の見どころや文化財
- 茨城県立歴史館で見られる東照宮の宝物・文化財
- 御朱印について
- 水戸東照宮へのアクセスと駐車場情報
水戸東照宮(権現さん)駅近の神社へ参拝!
茨城県水戸市にある「水戸東照宮」。(正式名称には「東照宮」です)
旧水戸藩は徳川御三家でしたから東照宮があるのも納得。地元では「権現さん」と呼ばれて親しまれている神社です。(三が日の初詣客は約4万人)
神社名 水戸東照宮
所在地 〒310-0015 茨城県水戸市宮町2-5-13
TEL 029-221-3784
開門時間 6:00~17:00
社務所受付時間 8:30~17:00
水戸東照宮のアクセスは
水戸東照宮の最寄駅はJR水戸駅。(JR東日本「常磐線」「水郡線」「鹿島臨海鉄道の大洗鹿島線」が乗り入れています。 )
東京駅から特急を利用すれば1時間半ほどでアクセスできます。
水戸駅から徒歩5分ほどでアクセスできる場所にあり、直線距離で約400メートルです。
水戸駅からの行き方
水戸駅の北口から徒歩で約5分。距離は450mくらいになります。
水戸駅北口を出て「黄門さん通り」と言われる県道50号の大通りを北へ進んで行くと左側に東照宮の鳥居が見えてきます。
階段を上るとすぐ水戸東照宮です。
車でのアクセス
水戸東照宮は、常磐自動車道の水戸ICから約25分です。北関東自動車道の水戸南ICからでも約20分です。
ナビを利用して来られる方が多いと思うので、googleMAPを参考にされると良いでしょう。
水戸東照宮の無料駐車場
30台駐車できる参拝者用の無料駐車場もあります。国道50号線から鳥居を通り抜け、坂道を上がると境内の駐車場へ行けます。
※NTT側からは行けません。
少し入り組んだ場所にあるので、グーグルマップを参照されることをおすすめします。
水戸駅周辺を散策する場合は、水戸駅の駐車場情報も参考にしてみてください。
水戸東照宮とは?
- 正式名称:東照宮
- 旧社格など: 県社・別表神社
- 創建:元和7年(1621年)
- 総本社:日光東照宮(栃木県日光市)
- ご祭神:徳川家康公※別称東照大権現、徳川頼房公
- ご利益:学業成就、出世開運、商売繁盛、家内安全、延命祈願、その他
- 参拝形式:二拝二拍一拝
創建・由緒
水戸東照宮は元和7年(1621年)に、水戸藩の藩祖である徳川頼房が父である家康公を祀るために景勝地の霊松山に創建したのが始まり。
創建当初は以下のように祀られていたと伝えられています。
- 中央に家康公を祀る東照大権現
- 左に天台宗比叡山の守護神、山王権現(日吉大社)
- 右に麻多羅神(唐の青龍寺の鎮守神で日吉大神と同神とされる)
三所権現と称されていました。
以来、歴代の将軍の霊が相殿に祀られたとされています。
水戸東照宮の御祭神
水戸東照宮は、徳川家康(東照公)を主祭神とし、家康公の11男の徳川頼房公(よりふさ・威公)を配祀されています。
創建後、水戸東照宮の拝殿をはじめとするさまざまな建造物が完成。
創建当初は神仏習合で別当寺もあったそうです。
「霊松山」と呼ばれていた地は、元禄12年(1699年)に水戸藩第2代藩主の徳川光圀公が常葉山とあらため、天保14年(1843年)に第九代藩主の徳川斉昭公が仏祭を廃止。
昭和11年(1936年)に徳川頼房公を配祀。
当時の社殿は国宝重要文化財に指定されていましたが、昭和20年の太平洋戦争により空襲で社殿は焼失してしまいます。
その後昭和37年(1962年)に社殿が再建され、平成23年(2011年)に社務所が造営されましたが、同年に起きた東日本大震災で社殿、社務所、その他境内施設も被災を受けました。
復旧は進められ平成30年(2018年)4月に大鳥居が再建。
社殿、社務所、境内の復旧が完了し、令和3年(2021年)は水戸東照宮の鎮座400年記念祭が行われました。
水戸東照宮のご利益
水戸東照宮のご利益は、御祭神の徳川家康公の偉業にあやかっています。
家内安全、交通安全・事業の拡大と発展、商売繁盛、縁結び、身体健全、病気平癒、工事安全
日本の歴史上でも数々の大事業を完遂させてきた方なので、多岐に渡るご利益が期待ができます。
戦国の世を泰平の世にまとめた結びの神として、縁結びのご利益もあると伝えられています。
東照公御遺訓
水戸東照宮にも伝わる「東照公御遺訓」。
徳川家康の教訓、家康ファンの間では人気の有名な遺訓です。
人の一生は重荷を負うて遠き道を行くが如し
急ぐべからず
不自由を常と思えば不足なし
こころに望みおこらば、困窮したる時を思い出すべし
堪忍は無事長久の基、いかりは敵とおもへ
勝事ばかり知りて、負くること知らざれば害その身にいたる
おのれを責めて人をせむるな
及ばざるは過ぎたるよりまされり
現代にも通じる尊い教えです。
「過ぎたるは及ばざるがごとし」ではなく、「及ばざるは過ぎたるよりまされり」というところが面白いですね。
水戸東照宮にお参りして改めてじっくりと知ることができた徳川家康公の「東照公御遺訓」。人生にとってありがたいご利益になりそう。
水戸東照宮の御朱印情報
神社と言えば御朱印をいただくことも定番となっています。
水戸東照宮の正式名称「東照宮」と墨書きされた水戸東照宮の御朱印には、「奉拝」の文字の下に「水戸常葉山」とあります。神仏習合の名残を感じる御朱印です。
そして御朱印の中央上部は「三つ葉葵」の朱印。その下に四角い社印の「東照宮」と押印されます。
ちなみに水戸東照宮では大祭期間、お正月など限定御朱印はありません。(記事執筆時点)
授与場所 社務所(拝殿すぐ隣)
授与時間 8ː30~17ː00
初穂料 300円
水戸東照宮の御朱印帳
水戸東照宮には、オリジナル御朱帳は用意されておりません。
水戸東照宮で人気のお守り
水戸東照宮では、濃い青色がベースの錦糸で三つ葉葵が刺繍がされた御守りが人気なようです。
お守りの背面には東照宮の門が刺繍であしらわれています。
神社へ参拝に行った際にはお守りをいただきますが、お守りは神様の拠り所。権現様、徳川家康公の御神徳を賜るように大切に扱いたいですね。
水戸東照宮の拝殿など境内の見どころ
水戸駅北口から約400m、徒歩5分くらいの場所にある水戸東照宮。駅前の大通りを歩いて行くと道路沿いに東照宮の鳥居が建っています。
境内には建造物だけでなく、江戸時代から伝わる貴重な歴史遺産もあるのが見所!
水戸東照宮は日光東照宮ほどではありませんが豪華絢爛です。
しかも、水戸駅から近い場所、こんなところにあるんだという感じで際立っています。
天井画
水戸東照宮の拝殿に続く門の天井に描かれる「天井画」には、スズメやメジロが描かれています。
空を飛び回っていたりするスズメの姿はリアル!木に止まるメジロも可愛らしい姿で描かれています。
豪華な中にも細部にもこだわりが見られるので天井画もチェックしてみてください。
拝殿
拝殿には徳川家の家紋、三つ葉葵が使われていたり、柱や梁などにも豪華な装飾が施されているので、近くでじっくり見てみてください。
この豪華な装飾というのは、ご存じの方も多いと思いますが、日頃は質素な生活を送り、最も大切なものには金品を惜しまないという徳川家の教えが反映されているようです。
天満宮
水戸東照宮の境内社に「天満宮」があり菅原道真公がお祀りされています。
比較的コンパクトな社殿ですが、朱を基調とした艶やかな外観です。
やはり学問の神様がお祀りされていることで知られる天満宮なので、受験シーズンになると受験生の合格祈願で参拝に来られる方が多い場所です。
稲荷神社
水戸東照宮の境内社にはお稲荷さんの稲荷神社もあります。
こじんまりとしていますが立派な稲荷神社で、拝殿の階段前には対のお狐様が鎮座されています。
銅造灯篭
水戸東照宮の境内に対となっている2基の「銅造灯篭(どうづくりとうろう)」にも注目です。
青銅製の灯篭は全高が2メートル90センチもある大きさ!
徳川家康公33回忌にあたる慶安3年(1651年)に水戸藩の初代藩主・徳川頼房公により奉納されたもの。
水戸市指定文化財になっている歴史ある灯篭ですよ。
安神車
安神車(あんじんしゃ)は、日本最古の鉄製戦車と言われています。
水戸藩第九代藩主の徳川斉昭公が考案した戦車。(水戸指定文化財)
※徳川斉昭公は最後の将軍・徳川慶喜の実父。
幕末に軍備増強策として武器の製造も行っていた日本最古の鉄製戦車と言われ、幕末の歴史上で大変貴重な軍事品です。
水戸藩は攘夷思想から、幕末に軍備の重要性に気付き、軍備増強策で自前の武器の製造も行っていました。
カノン砲
水戸東照宮の境内にはレプリカですが「カノン砲」が置かれています。
幕末水戸藩の攘夷思想から、外国の軍艦を迎え撃つ大砲が必要になり、水戸藩でも反射炉による大砲の製造がなされていました。
幕末の元治甲子の争乱で破壊されてしまいましたが、海上遠くまで砲弾が届くカノン砲が水戸藩でも20数門の大砲が製造されたそうです。
大神輿
水戸東照宮の大神輿(おおみこし)は、正保3年(1646年)に水戸藩初代藩主・徳川頼房公により奉納されたもの。
水戸東照宮の境内神輿殿に展示されています。
平成27年(2015年)に大修復が行われました。
現在では毎年夏に開催される「水戸黄門祭り」で多くの人々に担がれています。
水戸東照宮の宝物・文化財(茨城県立歴史館寄託文化財)
水戸東照宮の宝物や文化財の中には、貴重な歴史資産であるため茨城県立歴史館に寄託して展示がされているものがあります。
国指定重要文化財や茨城県、水戸市指定の重要文化財があるので、併せて茨城県立歴史館へも足を運んでみてはいかがでしょうか。
刀剣や甲冑ファンの方にもおすすめです!
茨城県の歴史に関連する資料を収集、整理、保存、管理する文化施設です。一橋徳川家からの寄贈を受けた資料や美術品、工芸品も多数展示。一般の利用者に展示公開しています。
銅造釣灯篭(水戸指定文化財)
銅造釣灯篭(どうづくりつりとうろう)は、全部で8基あり、そのうち4基の釣灯篭が頼房公、残りの4基は水戸藩の重臣が奉納されたと言われています。
細部にまで彫金技術が活かされた細かな細工にまで注目したい釣灯篭です。
太刀 則包作(国指定重要文化財)
鎌倉時代中期の備前福岡一文字派の名工則包(のりかね)作の数少ない作刀の一つで、徳川家康の佩刀(はいとう)で水戸藩祖徳川頼房に譲られ、頼房から東照宮へ寄進されたものです。
太刀は、鎬造(しのぎづくり)、庵棟(いおりむね)、猪首(いくび)、刃文は丁字乱れ(ちょうじみだれ)、鍛えは板目(いため)、目釘穴(めくぎあな)二個、佩表茎(はきおもてなかご)に「則包作」の銘があります。
拵(こしらえ)は黒塗菊桐文高蒔絵(くろうるしきくきりもんたかまきえ)の鞘(さや)、柄(つか)は茶糸菱巻(ちゃいとひしまき)、渡巻(わたりまき)は金欄の糸巻太刀拵で総金具は赤銅魚々子地(しゃくどうななこじ)に小縁(こべり)をつけ、金高彫(きんたかぼり)の菊桐文散らし(きくきりもんちらし)です。
刃長は76.7cm、反りは3cmです。引用:茨城県教育委員会
造形美も優れたこの名刀剣は歴史的にも価値があり、国指定重要文化財になっています。
総毛引紅糸李胴丸具足(茨城県指定文化財)
勇猛な感じが漂う鎧兜一式の「総毛引紅糸李胴丸具足」。
「そうけびきくれないいとおどしどうまるぐそく」と読みます。
徳川将軍家お抱えの甲冑師・初代岩井与左衛門が製作したと判明している甲冑。
徳川家康公の所用により、頼房公が水戸東照宮に奉納されたと伝えられています。
三十六歌仙扁額(水戸指定文化財)
三十六歌仙扁額(さんじゅうろっかせんへんがく)は、元和7年(1621年)の水戸東照宮の創立当時に描かれた扁額です。
青蓮院(しょうれんいん)宮親筆と伝えられています。
茨城県立歴史館は展示品の価値や数量の多さを誇っています。
さらに水戸徳川家の歴史など貴重な資料や宝物や、名刀「燭台切光忠」などに興味がある方はこちらの水戸市の「徳川ミュージアム」もおすすめです。
水戸市内の神社、御朱印情報は下記のページも参考にしてみてください。
さいごに
水戸の徳川初代将軍・徳川家康公をお祀りする「水戸東照宮」。地元では権現さんと呼ばれ人気の神社です。
駅近なので観光でも参拝しやすいという点でもおすすめ!
莫大な功績を残された偉人の絶大なパワーにあやかり、ご利益を賜りましょう。