茨城県の最高峰である大子町の八溝山(やみぞさん)の紅葉について紹介します。
同じ大子町には景勝地の「袋田の滝」や常陸太田市には「竜神峡・竜神大吊橋」など有名な紅葉スポットがあるので、八溝山は紅葉の知名度的には低いかもしれません。
しかし!低山ながらも登山道が一面紅葉に包まれ、最初から最後まで見事な紅葉を見ながらハイキングができるおすすめスポットです。
2024年は茨城の紅葉が最も早い八溝山で紅葉狩り巡りをスタートしてみませんか?
八溝山の紅葉見頃時期から見どころまでまとめて紹介します。
【情報更新】
八溝山(大子町)ハイキングで楽しめる絶景の紅葉!
「八溝山」は茨城県・栃木県・福島県の3県にまたがる山です。標高は1022m。
茨城県に大子町に位置する八溝山は茨城県内最高峰を誇ります。
清流と手付かずの原生林や坂東二十一番札所日輪寺、山頂の八溝山展望台、八溝嶺神社などがあり、環境庁の「名水100選」のひとつに選定されている「八溝川湧水群」も見どころです。
まさに自然の宝庫と言える場所。
山頂には八溝山展望台があり、那須連山や富士山まで見渡すことができる眺めが良い場所です。
八溝山は八方に深い谷が刻まれていることで名付けられたそうです。(諸説あり)
年間を通してハイキングや登山で訪れる方がいますが、11月上旬の紅葉シーズンは特に賑わっています。
【八溝山の紅葉】2024年の見頃時期と現在の状況
例年10月下旬ごろになるとブナ・ナラ・ダテカンバなどが色づき始めます。
現在の様子
2024年の紅葉見頃時期予想
- 見頃:11月 日頃~
- 落葉:11月 日頃~
当初の予報よりも5日ほど早い紅葉でした。
それほど高い山ではないので、例年11月中旬のピークにかけて紅葉狩りの方たちで賑わいます。
見頃時期はあくまでも目安になります。
気温や天候によって色付きも左右されるので、紅葉情報をチェックしておきましょう。
最新情報については各自治体の公式ホームページをご確認ください。
八溝山(大子町)の天気
紅葉の進み具合やお出かけのときに確認しておきたいのがお天気ですね。八溝山のお天気は下記ページを参考にしてみてください。
八溝山の紅葉は登山口から最後まで見事な色づきを堪能することができるし、ガチ登山というよりハイキング気分で登れるので、幅広い方にお楽しみいただけます。
のちほど紹介しますが、山頂からの展望も抜群ですよ!
八溝山の紅葉×ハイキング
紅葉の時期になるとテレビやネットニュースなどでも「八溝山の紅葉が見頃」という情報が出てきます。
行列ができる観光スポットのような場所ではないので、そんなに期待していなかったりしますが、実際に見てみるとニュースにもなるよねと納得の紅葉の景色が見られます。
大子町には景勝地である「袋田の滝」や「永源寺(もみじ寺)」といった紅葉の名所もあるので合わせて楽しんでみてはいかがでしょうか。
(合わせて楽しむなら朝一で先に観光スポットへ行くのがおすすめです!大混雑・渋滞するので。)
初心者でも気軽に行けるゆるやかなコース
八溝山は林道をそのまま登って行けば、山頂まで車で行くことも可能です。
旧参道手前の「日輪寺入口」という登山口もあり、路肩に10台ほど駐車できるスペースがあります。
山頂まで車で行くのも良いですが、こちらの登山口から登ると紅葉の中を歩きながら山頂へ行くことができるのでおすすめ。
華々しい紅葉風景が広がるので、歩くのが苦ではない方はこちらへ!距離的には山頂まで2.0㎞にも満たないくらいです。
八溝山の登山ルートは、大子町観光協会のホームページでご確認いただけます。登山マップもダウンロード可能です。
ここで紹介する流れは、初心者レベルのゆるやかな勾配(所要時間:2時間)のハイキングコースです。(順番は逆になっていますが同じです)
急なアップダウンのある健脚コース(約4時間半)のコースもあります。
こちらのページでチェックしてみてください。
紅葉風景の温かい色に包まれながら歩けて、風景が素晴らしいです。山の圧巻の紅葉風景。手軽に登れるのがやっぱり良いですね。
初心者コースの特徴としては、山頂手前の「八丁坂」はやや傾斜のきつい所ですが、むしろ急な箇所はここだけでした。
登山道は整備されていて、途中にベンチも用意されているので休憩しながら歩いていきましょう。
標高が高いところからのスタートなので、山頂を目指す道もかなり緩やかです。登るのに必死になることもなく、紅葉を楽しむことができます。
八溝川湧水群
八溝山の紅葉だけでなく、8合目付近には「八溝川湧水群」があります。
自然の宝庫というだけでなく、水の宝庫でもある八溝山。湧水が麓の久慈川の源流となっています。
そのため茨城県内で唯一「環境省選定の日本百名水」に選ばれています。
旧参堂沿いに県内唯一の日本名水百選に選ばれた湧水群があります。八溝山に降った雨や雪が豊かなブナ林に蓄えられ名水になりました。八溝川湧水群の名水には、「金性水」「銀性水」「鉄水」「竜毛水」「白毛水」の5つがあります。これを名づけたのは水戸光圀公とされています。水戸光圀公は特に金性水を賛美したとのことです。引用:八溝山ジオサイト|茨城県北ジオサイト構想
水戸光圀公が名付けた5つの名水の中でも、「金性水」は、湧水群の中でも一番きれいで水場としても利用できそうな場所。
「龍毛水」と「銀性水」は水たまり的な感じなので利用するのは抵抗がありますね。
八溝嶺神社(やみぞみねじんじゃ)
こちらが八溝山の山頂に鎮座する「八溝嶺神社(やみぞみねじんじゃ)」です。
八溝嶺神社入口の鳥居の脇には白馬の像があります。日輪寺にも同じ像があるので馬が守り神なのかな。
山頂へ辿り着くと拝殿と本殿、石碑があります。
山の四季を楽しみに登山やハイキングをしていると、こういったお寺や神社には自然と巡る機会も増えていきますよね。
八溝山山頂まで車で行かれる場合の駐車場はこちらです。「八溝山頂駐車スペース」を目的地に設定されると良いでしょう。
八溝嶺神社の由緒
八溝山は3県にまたがる山ですが、八溝嶺神社はの社殿自体は茨城県に位置しています。券をまたいで信仰されている神社です。
八溝嶺神社の創建は景行天皇40年(110年)。日本武尊が東征の際に八溝山の賊を打ち払い二神を祀ったと言われています。
そして延暦16年(797年)に坂上田村麻呂が陸奥国の安倍高麿悪路王の討伐の際に祈願し、大勝したことで宝剣を奉納しました。
大同2年(807年)には空海が神殿を修営・霊場としました。その年に大祈祷が行われています。
他にもさまざまな由緒がありますが、常陸国、陸奥国、下野国のそれぞれに氏子がいて寄進を受けている神社です。かつてはすごい神社だったことが伺えます。
八溝嶺神社についてはこちらのページで紹介しています。
八溝山展望台
八溝嶺神社のすぐ横にあるお城、天守閣のようなところが八溝山展望台です。山頂のシンボル的場所ですね。
こちらの写真は紅葉時期が過ぎて雪が降ったとき。
展望台に登ると360度の大パノラマを見渡すことができます。
秋晴れの青空のときは遠くの山を一望できて、那須岳、男体山など日光方面の山々もはっきりと見ることができます。
那須岳が雪を被っているのも分かりますね。
福島県との県境にもなっています。磐梯山や安達太良山なども薄っすら見ることが。
下山するときは中腹にある「日輪寺」経由で降りて行きました。分岐点には必ず標識があるので迷うことはありません。
仏様の背後から日輪寺に到着する感じに。
八溝山 日輪寺
中腹にある「日輪寺」にも駐車場があるので、ダイレクトに車で訪れることができます。車で来られるならお参りしやすいですね。
八溝山・日輪寺は関東県内に点在する霊場を巡る「坂東三十三観音巡礼」の21番札所でもあります。
下山(登山)途中の日輪寺でも見事な紅葉を見ることができます。登山者だけでなく、普通に参拝で訪れる方も見られます。
日輪寺からは登山口の駐車場方面へ。
八溝山は最初から最後まで登山道に紅葉が広がっています。きっと訪れてみたら「予想以上!」という華やかな景色を楽しむことができますよ。
おすすめできる茨城の紅葉スポットです。
今日紹介した流れでハイキングをするとだいたい2時間ほどです。ゆっくりペースでも3時間あれば回ることができるでしょう。初心者でもとても安心なコースでした。
八溝山(大子町)へのアクセスと駐車場
八溝山(大子町)へのアクセスです。
車でのアクセス
【東京方面から】常磐自動車道三郷ICから那珂ICまで約1時間。ICからは国道118号で大子町まで約1時間です。
【宇都宮・矢板方面から】東北自動車道宇都宮ICから新国道4号(東北自動車道矢板ICから国道4号)国道293号で那珂川町まで約1時間。那珂川町から国道461号で大子町まで約40分です。
電車でのアクセス
東京方面から上野駅からJR常磐特急で水戸駅まで約70分。水戸駅からJR水郡線で常陸大子駅へ約75分。
大子駅からはバスで約45分。バス停「蛇穴」で下車。
駐車場
八溝山の駐車場は大子町方面からの場合3ヶ所あります。無料です。
八溝山周辺(大子町)の紅葉スポット
八溝山の他にも大子町には紅葉の名所がいくつかあります。大子町の紅葉めぐりを楽しんでみてください。
ここから紹介するのは観光でも紅葉を楽しみやすい人気スポットなので、行くなら朝のうちに行って、それから八溝山へ行くのが良いでしょう。
袋田の滝
茨城県を代表する観光スポット日本三名爆のひとつ「袋田の滝」では、年間を通して多くの観光客の方が訪れています。
1年で最も賑わうのが紅葉シーズンの秋です。
高さ120m、幅70mという大きさにも圧倒される滝ですが、周囲が秋の色に染まった景色が絶妙な景色を作っています!
紅葉時期は観瀑台へ行く人でトンネル内に行列ができるくらい混雑します。
それだけ紅葉が作り出す秋だけの景色が素晴らしいものという証拠ですね。
袋田の滝へは観瀑トンネルを歩いて向かうのですが、秋から冬にかけてトンネル内と袋田の滝は光のアートで人気の「ダイゴライト‐大子来人‐」というライトアップイベントも行われています。
袋田の滝の紅葉やライトアップについてはこちらで紹介しています。
ちなみに11月13日は茨城県民の日で、観瀑料が無料になりますよ!
>>茨城県民の日(11月13日)は無料&割引であの人気観光スポットも満喫
紅葉の時期と重なるので狙って行くのも良いかも!
月居山の紅葉
大子町の「月居山(つきおれさん)」は袋田の滝とともにハイキングで楽しめる場所です。
標高は404m。袋田の滝のつり橋を渡って滝方面へ散策することができるので人気がありまうす。
こちらでも紅葉を見ながら月居城跡、月居観音堂などを散策することができます。
永源寺 もみじ寺
大子町の永源寺(えいげんじ)は、通称「もみじ寺」と呼ばれ、紅葉の名所として知られています。
京都の社寺にも負けないくらいの風情ある秋の景色が楽しめますよ!
以前は穴場でしたが、美しい紅葉が見られることが広まり、見頃シーズンには毎年賑わっています。
大子町の紅葉を楽しむなら、永源寺(もみじ寺)は外せないスポットですね。
紅葉の見頃時期が境内の様子などこちらで紹介しています。
茨城県内の紅葉スポットはこちらでも紹介しています。
まとめ
山の紅葉ですが、初心者向けのハイキングコースなら山頂までの往復を、紅葉を楽しみながら2時間程度で散策することができます。
手軽に山頂まで行けるのに、そこで見える風景は圧巻です!
それも山頂だけでなく、序盤からの色鮮やかな風景は素晴らしいものがあります。
危険な箇所もないので気軽にハイキング気分で楽しんでみてください。おすすめです。