今回は私の地元、茨城県水戸市の「吉田神社(よしだじんじゃ)」を紹介します。
常陸第三宮神社です。
水戸市街地からは少し離れていますが、境内を散策してみるととても魅力的な神社でした。
また、誰でも頂けるわけではないレアな御朱印帳もあるんです!神社の素敵な心遣いが境内や授与品からも伝わってきました。
ぜひ、水戸市の神社・御朱印めぐりで「吉田神社」へも参拝に足を運んでみてください!
常陸第三宮 吉田神社(水戸市)レアな御朱印帳がある神社
水戸市の吉田神社は、水戸藩の徳川光圀公(水戸黄門)とも深い縁がある神社であり、茨城百景に選ばれている景勝地でもあります。
春には境内の桜が美しく、また見所も多い神社です。
個人的には地元すぎてあまり意識をせずに参拝していましたが、歴史を知ったり、境内をよく散策してみると何気にお伝えしたい魅力がたくさんありました!
そして、素敵な御朱印帳も見つけちゃいましたので、ご紹介していきたいと思います。
- 御祭神:日本武尊
- 社格:旧県社
- 御利益:国土鎮護、健康守護、武道守護、交通安全、縁結び
- 境内社:国見神社・早歳神社・飯神社・水戸神社・稲荷神社・住吉神社・吉田天満宮・松尾神社・八幡宮・大国主事代主神社・疱瘡守護神社・多賀神社・土師神社・皇大神宮・豊受皇大神宮
- 創建:485年~498年の間
- 例大祭日:10月15日、16日に近い土日
吉田神社の御由緒・歴史
古来常陸国内第三社とも呼称される。
尊が東夷平定の帰途、常陸を過ぎて兵をこの地朝日山に留めて憩わせた故事を以って、この地に神社を創建し尊を奉祀した。尊の御休憩の場所は今日も三角山と称し境内見晴台の一角を占め、神聖な処として伝え残されている。引用:吉田神社公式サイト
日本武尊(やまとたけるのみこと)が東夷平定の際に休憩をした場所だったことから、この地に神社が創建されたのですね。
創建の年紀は定かではありませんが、吉田神社の古文書によると正安4年が創建800余年にあたるとされ、推定で創建は485年~498年の間、顕宗天皇と仁賢天皇の御代の間に遡ると伝えられています。
鎌倉時代には八ヵ郷150余町の社領を有し、「常陸国三宮」として大きな力を持っていました。
ちなみに神社の名前は、東夷平定の際に訪れ、境内の「朝日三角山(あさひさんかくやま)」から朝日を拝み「この地は良い(吉)田が出来るぞ」と言ったことが吉田神社の由来になっています。
地元では「よしださん」という愛称で親しまれています。
吉田神社の御朱印は種類が豊富!
2020年7月30日にいただいた見開きの御朱印です。
こちらは最初のページで桜が飛び出す御朱印帳。仕掛けのある吉田神社のオリジナル御朱印帳です。
白い御朱印帳で、日本武尊の死後の姿である白鷺がデザインされています。
初穂料 | 2000円(御朱印を含む) |
オリジナル御朱印帳は、他にもカラフルな和花柄がいくつもあって悩みましたが、こちらの白く美しい御朱印帳にしてみました。
御朱印帳用に花柄のしおりもいただきました!ありがとうございます。
▼通常御朱印(2020年元日にいただいたもの)
こちらは前回いただいたときの通常の御朱印です。
吉田神社の御朱印は拝殿の左手にある社務所で頂くことが出来ます。
初穂料 | 300円 |
御朱印授与時間 | 午前9時〜午後5時 |
御朱印の種類
通常の吉田神社の御朱印の他に、境内社「吉田天満宮」の御朱印、「四神御朱印」の御朱印があります。
「四神御朱印」は方位守護末社「玄武・白虎・鳳凰(朱雀)・青龍」それぞれの御朱印がいただけます。
通常の御朱印に加えて、自分の生まれの守護神の御朱印をいただいてみてはいかがでしょうか。
この他、兼務社(銭谷稲生神社、金山稲荷神社、金刀比羅神社、水戸神社、八阪神社の御朱印)をいただくこともできます。
御朱印の種類や方位除けの表などは随神門に張り出されているので、参拝のときにご覧ください。
限定御朱印情報
右側が2020年のお正月にいただいた「干支の御朱印」です。左側は「四神御朱印」の方位守護末社(玄武)の御朱印です。
1月1日から2月3日まで約1ヶ月に渡り、正月限定御朱印が登場します。
他にも下記の期間限定御朱印があります。
- お正月限定御朱印「干支の御朱印」
- 御神木 枝垂桜御朱印
- 大嘗祭当日祭御朱印
- 秋季例大祭限定御朱印(曲尺手町御仮殿・吉田神社)
最新の情報は公式インスタグラムをチェックしてみると良いかもしれません。
超レアなオリジナル御朱印帳とは?
オリジナル御朱印帳の中には超レアな御朱印帳もあるんです!
その御朱印帳は無料でいただくことができるもの。ただし、1つだけ条件があります。
その条件というのが、この神社のおみくじで凶が出ることです。凶を引いたらそれを見せるだけで御朱印帳をいただけるそうです。
これは「凶を引いて嫌な気持ちのまま帰って貰いたくない」という思いから始められたとか。
御朱印帳への欲が出ると邪念が…(笑)でも凶を引いたときにある意味ラッキーという形で良い気持ちになって帰れそうですね!
通常いただけるオリジナル御朱印帳は「飛び出す桜」「彩り」「風神雷神」の3タイプ、「常陸之国十二社御朱印帳」がありました。
吉田神社の御祭神
吉田神社の御祭神は日本武尊(ヤマトタケルノミコト)です。
第12代景行天皇皇子で第14代仲哀天皇の父。熊襲征討・東国征討を行ったとされる日本古代史上の伝説的英雄。東征からの帰途、病に倒れて亡くなってしまいます。
知恵と勇気、そして武力に優れたまさに英雄。
死後は、美しい白鳥に姿を変えて全国を飛び回ったと古事記や日本書紀で伝えられています。
日本全国に日本武尊を祀る神社はあります。それぞれに言い伝えがあり、広く愛されるヒーローのような神様なんですね。
こういう漫画で読めるのが1番頭に入りやすいし、楽しく知ることができるのでよろしければ参考までに。
日本神話は知れば知るほど面白いなと神社めぐりをしていると思います。
厄除け、国土鎮護、交通安全、縁結び、健康守護、五穀豊穣、家内安全、縁結び、安産、商売繁昌、学業
ここからは実際に参拝してきた順路で境内の様子を案内していきます。見どころが意外とたくさんありますよ!
吉田神社を参拝!境内の様子
鳥居からは階段を登って境内へ。正面からこちらの階段を上ってきます。
一の鳥居と二の鳥居の間、右側に推定樹齢300年、ご神木の大欅があります。
車の場合は、階段を上り切ったところの境内の駐車場に車を停めることになるので、鳥居をくぐってきちんとお参りしたい場合は、一度下りて再度歩いていきましょう。
階段を登りきったところの鳥居が二の鳥居。写真に見えるのが三の鳥居です。参道がまっすぐと随神門、拝殿へと続いています。
境内は広く案内図を見ないと見逃してしまう場所もあるので、末社などしっかりと散策される場合は案内図を見て行かれると良いですね。
吉田神社は境内社がたくさんあるので。
随神門の手前、右側に「手水舎」があります。参拝時はコロナの影響で使用中止になっていました。
こちらが吉田神社の随神門です。手前の左右には狛犬。
吉田神社の拝殿
随神門をくぐるとより厳かな雰囲気になるところです。立派な拝殿が目の前にあります。
江戸時代には水戸藩から崇敬されていました。
特に徳川光圀公(水戸黄門)は、日本武尊への尊崇の念が強かったそうです。本殿や拝殿ほか数々の社殿を古い方式に則って造営し、盛大に祭祀を行ったといわれています。
徳川光圀公寄進の社殿は被災。現在の社殿は戦後に再建されたものになります。
枯山水のような庭園が
吉田神社の境内には砂利が敷き詰められていて、拝殿の周辺が枯山水庭園みたいになっているんです。
ベンチも置かれているので、座ってのんびりしたくなる雰囲気。境内が綺麗にお手入れされているし、とても気持ちの良い場所でした。
随神門とのこの景色、なんだか魅力的じゃないですか?素敵でした。
左側の枝が地面に着いている?くらい垂れ下がっているのはご神木のシダレザクラです。(7月なので青々とした葉が。)
水戸黄門(徳川光圀公)お手植えの「縁結びの笹」
拝殿の左側に社務所があり、さらに奥へ行くことができます。
歩いていくと木々に囲まれた中に「縁結びの笹」が見えてきます。
こちらが「縁結びの笹」。
この笹は水戸黄門こと徳川光圀公がお手植えになったものと伝えられています。
「利き手と反対側の手で笹を結ぶと願いが叶う」と言われていて、よく見ると笹の葉がたくさん結ばれている!私も結んできました。
約350年前に植えた笹を現在でも参拝者が来てお願いごとをしながら結んだり、神社でもずっと大切にされてきているのは光圀公にとってもうれしいことでしょうね。
吉田神社の境内社
縁結びの笹がある右側には、拝殿の裏に位置する「御本殿」が見られます。
拝殿と御本殿の周りをぐるっとすることができ、四方に境内社がありました。
吉田神社の境内末社は、本殿拝殿を中心に四方位を守護するように配置されていて、「玄武・白虎・鳳凰(朱雀)・青龍」とそれぞれに名前がありました。
こちらは水戸神社と飯神社です。
境内末社には、水戸神社、皇大神宮、豊受大神宮、八幡宮、住吉神社、稲荷神社などあらゆる神様が、周辺や全国から分霊を受けて祀られています。
きっと今の自分にぴったりな御神徳を持つ神様、お気に入りの神様が見つかるのではないでしょうか。
手前の足元の砂利がハート。こういうの見つけるとなんだかちょっとうれしくなる。
とてもきれいな境内。平日だからより静かなんだろうけど。落ち着きます。
参拝したのは夏なので青々とした葉がとても涼し気でした。とても立派な幹で存在感ありますね。
境内摂社「吉田天満宮」
こちらは手水舎の隣、随神門の手前にある摂社「吉田天満宮」です。
天満宮はご存じの方も多いと思いますが、学問の神様である菅原道真公が祀られています。
吉田神社の願掛け石
こちらが「日本武尊御遺蹟」です。階段を上ったところの二の鳥居のすぐそばです。最初に目にする場所ですが、お参りをしてから最後きてみました。
お賽銭箱の横には白い石の「願掛石」が。
日本武尊が東征の際に立ち寄り休憩したといわれている場所。三角山とも呼ばれている。
吉田神社の境内にある見晴らし台の一角を占める神聖な場所であり、景勝地となっています。
三角山のある一角は、見晴台の茨城百景の中でも特に優れた場所と言われています。
高台からは見える景色は水戸市全体だけではありません。
ひたちなか市や湊の反射炉、遠くはなだらかに雄々しく起伏する阿武隈山脈の雄壮な景観は「天下有数の神域」とも言われています。
日本武尊が東征時に船をつけたとされる「日本武尊御着船の碑」もありました。
境内のシダレザクラ
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吉田神社の境内には見事なシダレザクラがあり、毎年桜の季節になると「観桜野点茶会」が行われています。
大きな枝を広げる桜の木は樹齢80年の枝垂れ桜です。枝は今にも地面に着きそうなくらい。3月下旬が見ごろに。
本当に立派な枝垂桜で美しい姿を見せてくれます。境内の雰囲気も全く違ってみえますよね。
桜の時期に狙って参拝されるのも良いのではないでしょうか。
茨城県の桜を紹介しているこちらのサイトでも美しいシダレザクラの写真を見ることができます。
境内には桜だけでなく、水戸光圀公が自ら植えたと伝えられる榊、「縁結びの笹」があったり、御神木の大欅(おおけやき)は推定樹齢300年。水戸市の保存樹に指定されています。
自然に囲まれているっていいですよね。
吉田神社の初詣
元日の夜19時前の境内の様子です。
水戸市の初詣スポットというと「常磐神社」と「水戸八幡宮」が人気で20万~30万人の参拝者が訪れます。
そういった場所と比較するとそれほど混雑はしていません。元日の朝早く行くと駐車場も空いているでしょう。
今年の初詣は元日の夕方に行きました。
夕方でもけっこう混んでいて駐車場へ入る車が列になっていました。(警備員さんがいるので案内に従って入る感じです。)
吉田神社の三が日でも屋台が数店舗出ています。
御朱印は少々時間がかかることもあると思うので、拝殿でお参りしたあとに御朱印をお願いして末社を回るというのも良いかもしれませんね。
茨城県の初詣人気スポットはこちらで紹介しています。
吉田神社の秋季祭礼(市指定無形文化財)
吉田神社の「秋季祭礼」は、10月15日16日に近い金・土・日曜日の3日間にわたって行われるお祭りです。
歴史的にも文化的にも価値のある祭事として、水戸市の無形民俗文化財にしていされています。
1日目が例大祭の神事と夜祭。2日目は神幸祭、3日目は仮殿発輿祭、還幸祭。
日本武尊とも深い関わりがある還幸祭は、現在も古来からの様式に則って行われています。
吉田神社へのアクセスと駐車場
吉田神社は最寄り駅「JR水戸駅」南口から徒歩の場合ですと約1.7㎞あるので20分ちょっとかかります。
バスの場合はバス停「吉田神社前」から徒歩3分(215m)です。台町3バス停からは徒歩5分(347m)。
車の場合は水戸駅からの距離だと5分ほどでアクセスすることができます。
吉田神社の駐車場はこちらの境内、参道脇になります。駐車場は無料です。
車で参道を横切って良いの?と少々戸惑いつつ…。空いているスペースに駐車しました。普段はすんなり停められます。
基本情報
吉田神社 | |
住所 | 茨城県水戸市宮内町3193-2 |
電話番号 | 029-247-6464 |
開門時間 | 24時間 ※夜間の参拝は控えましょう |
御朱印受付時間 | 9:00~17:00 |
公式ホームページ | 常陸国第三宮 吉田神社 |
吉田神社周辺・水戸の神社仏閣情報
御朱印巡りの旅をするなら本で情報収集するのもおすすめです!
偕楽園に隣接している「常磐神社」は観光でも参拝しやすい場所。徳川光圀公と斉昭公を祀る神社です。
水戸の八幡さまで親しまれる「水戸八幡宮」は国指定重要文化財が多数あり、歴史ある神社です。戌亥年の守護神でもあります。
水戸のあじさいまつりの会場のひとつで、あじさいの時期もとっても素敵ですよ!
水戸駅周辺で神社めぐりをするなら「水戸東照宮」ですね。駅から徒歩5分!
他にも実際に水戸市内の神社めぐりをしてきた場所を紹介しています。水戸市内の神社仏閣+その他の茨城の神社仏閣をまとめた記事はこちら!
さいごに
吉田神社はとても厳かな雰囲気で素敵な場所です。
水戸市民で吉田神社まで車で5分くらいのところに住んでいる私は、実は地元すぎてゆっくりと散策したことがありませんでした。
じっくりと境内を回ってみて本当に良かったです。
水戸駅の中心からは少し離れていますが、車で水戸観光や神社めぐりをするなら吉田神社へも足を運んでみてください。